正弦波インバーターの波形を見る。

車などで使える小容量の正弦波インバーターを買った。

ずっと前に矩形波タイプのインバータを買って車に積んでいて、ノートパソコンは動くのに携帯の充電器が動かなくて意味ないなー、てなってから興味もなかったが、去年からやたらと停電するようになって、やっぱりちゃんとしたのが欲しくなった。300Wクラスの正弦波タイプが欲しいのにシガーソケット・バッテリー直クリップ両対応の300Wクラスのは矩形波タイプが主流っぽい。正弦波タイプの国内商社取り扱い(中国直輸入ブランドじゃないもの)のに限定すると、いくつか候補が出てきた。

Meltec SXCD-300 20,000円くらい。どこも在庫無い、生産終了っぽい。
未来舎 FI-S353A ちょっと高い。30,000円くらいが底値。
電菱 SK350 20,000円くらい。本体直結コードがネック。
電菱 GD300 底値で20,000円弱。形が独特、ファンレス。
CLESEED SW300T 10,000円くらい。中国OEMっぽいけど仕様は悪くない。

メルテック製は売ってないし、未来舎、電菱のは仕様を見る限り車載用というより太陽光発電システム用で高い。てことでCLESEEDのSW300Tを買った。車載用を意識してて製品構成の雰囲気が以前の矩形波タイプと似ているのも良い。入力端子が謎の形状でオプションや代替品が無いのは玉に瑕。

定格300W正弦波タイプ。シガーソケットだと150Wまで。前に使ってたメルテック製の定格200W矩形波タイプよりひと回り大きい。厚みは倍くらい。

安定化電源につないで動作を見てみる。ラジカセにつないでラジオを聴きながらテープモーターも動作。それほど負荷がかかってない状態。AC出力のどちらの極も接地されていない。テスタで測ると筐体に対して約50Vの電位差を持っている。このためオシロはCH1とCH2の電位差を見るモードで測定する。

ぱっと見はきれいな正弦波。線の幅が広く見える。B掃引(遅延掃引)で拡大するとやっぱりギザギザしてる。前に見たFM放送の音声波形と似て、余計なものが重畳してる証拠。PWM制御の残留リプルっぽい。 リードアウトのレシプロカル周波数表示はだいたい19.2kHz。CH1のVp-p表示は99.2V。 波形は実際に出力されているCH1-CH2の合成表示で280Vp-p。

19kHzくらいのリプル成分は約3Vp-p。全体の電圧280Vp-pと比較すると1%(電圧比で0.1dB)くらいだから気にするほどのものでもないだろう。つないだラジカセのAMラジオを聞いてもノイズは感じられないし、短波ラジオを本体近傍に持ってくるとノイズは入るが少し離すとそのノイズは減少する。低負荷だとファンが回らないのも良い。

正弦波インバーターって矩形波インバータとどう違うのか調べてみた。

正弦波タイプ
・DC12Vを昇圧型コンバータ(チョッパ)回路で昇圧し高い電圧の直流を得る。
・高い電圧の直流をIGBTで構成したブリッジ回路をPWM制御。
・PWM波形を出力トランスに通して正弦波出力を得る。

矩形波タイプ
・DC12Vを昇圧型コンバータ(チョッパ)回路で昇圧し高い電圧の直流を得る。
・高い電圧の直流をIGBTで構成したブリッジ回路をスイッチング制御。
・スイッチング波形を出力トランスに通して疑似正弦波出力を得る。

正弦波タイプと矩形波タイプではスイッチングの仕方が異なるっぽい。矩形波タイプは出力周波数と同じタイミング(50Hz/55Hz/60Hz)でスイッチングするのに対して、正弦波タイプはそれより十分高い周波数でスイッチングする。今回観測された約19kHzのリプルはPWMスイッチングの名残なのだろう。

300Wタイプでは冷蔵庫を動かすことはできないが、電灯スタンド、ノートPCとルータやネット接続機器、TV、BDレコーダ、携帯やNiMH電池の充電くらいなら車とガソリンがある程度あれば長時間停電の心配がいらない。

調べていくと変なオーディオ用品に行きついた。「ピュア電源(インバータ)」のカテゴリがあるらしい。ホスピタルグレードコンセントとか、マイ電柱とか、マイ柱上トランスとかの「ピュア電源(商用)」カテゴリは知っていたが、諸悪の根源、親の仇のごとく叩かれる悪の枢軸インバーターもピュア界に進出しているのだった。

HONDA LiB-AID E500
https://www.honda.co.jp/battery/music/
ア、ホンダですか。

【PHVとの生活】究極のクリーン電源でホームオーディオを聴いてみた
https://gazoo.com/article/phv/161209.html
うーん。PHV=エコ=クリーン→PHVから出る電源はクリーン!

オーディオは妄想力!! 選ばれた人種だけが知覚できる、アホンダら共の耳には分からん変化!! 判らんでも構わん。

まじめな話もアホくさいけど、 正弦波インバータなんて測定器でばっちり捉えられる重畳ノイズがあって、だいたいHVやEVのインバータのキーンていうスイッチング由来の音(インバータのコイル鳴きなどから来る音波のこと)、停止中でも走行中でも聞こえるんですけどね。あれから出てくるパワーがピュアだと確信できる耳が正直素晴らしい。電気的に見てもタイヤで完全に絶縁された対地アースもしてないようなぶらぶら電源がノイズレスだとかクリーンなんてよく云うよなと。これぞオーディオ脳の成せる業。

※どうでもいいけど、HV車とかPHEV車とかいう表現、VはVehicle(ビークル)で車ていう意味なんでHVやPHEVに「車」をつける必要は無い。まあ「SN感」(感って?マイクで測定しないの?)とか初めて聞く感覚で、「配電盤から先にマイナス要素の発生しないよう心がけた」などと、配電盤に音質向上のためのアイソレータ的機能があると生まれて初めて知ったし、SN感の向上で「楽曲の全体的な構成や演出の意図がよく分かるようになった」という感想から、楽器演奏の永遠の課題、音の三要素が実は聞き手には実は無視され、バックグラウンドノイズと信号の比率によって汲み取られる意図が異なるなどという、思いもよらない極めて斬新な知見を得ることができた。理系の非ライターとしては今後のポエムを書く際に大変参考になる随筆である。

ラックスマン クリーン電源システム ES-1200
http://www.luxman.co.jp/product/es-1200
解説を見る限り交流電源をいったん直流に変えた後、6ビットのDACを通して交流を生成するっぽい。アナログシリーズ電源ではないから種別としてはスイッチング電源だと思う。

オーディオ的には同一ラインにつながるノイズ原のインバータ=悪、外部の影響を受けずに能動的に動作するインバータ=ピュア、てことなんだろう。独立したインバータだって電源であり、かつノイズ原だと思うけど。先に見たリプルや不要輻射が極限まで抑え込まれてるんだったらHFの移動運用をするアマチュア無線家にも大人気のはずなんだけど、そういう話は聞いたことがない。

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