ラジオキット 中夏牌 ZX-623 を作った

中華ラジオキット 中夏牌ZX-623を作った。 ICスーパーラジオキットはCherry KM-77以来。その後はトランジスタラジオのキットをどれだけ作ったか分からないが不定期に組み立ててはバラすということを繰り返して前回のエレンコでキットラジオは終わりにするつもりだったのに、もはや依存症なのか。

今どきのラジオキットとしては珍しくアナログスペシャルファンクションICを使ったオーソドックスなアナログ方式のスーパーラジオ。 特徴はAM/SW 2バンドになっていて19MBの短波放送も受信できること。アイコムのウェブサイトに写真入りでレポートが載っている。

説明書が簡体中国語でカラーコードの漢字表記が微妙に異なるものの同じ漢字圏である日本人にとっては特に問題ないはず。それよりもっと混乱するトラップが随所にある。

・指定の部品が入っていない。
セラコン 10pFが1個足らない。セラコン0.047uFが1個多い。同じ袋に検査証が入っているのに意味が分からない。検査とは何なのか。→手持ちの12pFを使った。

・ケースなどのプラ部品の精度が悪い。
バリ取りのヤスリがけは必須。ケースの嵌合もいまいちで、いかにも中国製って感じ。ケースの印字もネットで見た他の人のものよりだいぶ荒い。ヤスリで自作ケースを仕上げる気分が味わえる。

・調整の手順が取説に載っていない。
取説は回路図、基板シルクとパターンの透視図、部品表しか乗ってなくて、組立手順などは無し。販売店が補助の説明書をつけてくれているが、調整手順は書かれてない。取説タイトルに「教学散件」と書かれてるとおり教材用で講師などが居ればよいがそうでない場合は自助努力が必要。

・部品の取り付け方向、配置が判らない。
バリコン:一番迷う。回路図的には中央部の端子が二重になっている方が基板の外側(音量ボリュームがある側)に向くようにする。ただし考慮事項有り。

AMバーアンテナ:L1とL2の2個が一体化しているのでテスターで導通を確認する。色での判別は若干難しい。左右向きはバリコン側がL2になるようにする。上下向きはリード引き出し側が下。反対にするとリードが基板のランドに届かない。

バンド切替SW:基板の穴が少々小さいので強引に圧入する。

IFT、OSCコイル:白T4のマーキングが剥げていて色での識別が難しい。灰T3以外はケース側面の型番印刷をよく確認する。(これも部分的に擦れていてわかりにくい。)

電池端子:返しの爪があるほうを下にして圧入する。この構造は実際の製品でもよく見かけるが、やり直しができないのと、 再度基板を外して調整するときに困るので反対向きに軽く差し込むだけにした。反対向きでも電池ボックスとしては機能するし裏蓋を閉じると勝手に抜けることも無い。

組み立ててみると未調整でもAM放送はかなり良く入る。IFを見てみるとほぼ455kHzになっておりIFTは調整済みなのだろう。IFTの調整が済んでいるだけでもトラッキング調整はかなり楽になる。短波放送は微妙で感度は悪くないが15MHz~15.5MHzの500kHz幅くらいしか受信できず、その範囲でも中国語の放送が数局入ってきたが銘板に書いてあるような15.0~16.5MHzという範囲は無理。

本来の設計よりも バリコンの可変範囲が狭いようで、AM側とSW側を逆にして(本来の向きから180度回転して取り付ける)、調整を行うと中波の可変範囲が500kHz程度、短波の可変範囲が1.1MHz程度となった。これで短波は15MHz~16.1MHz程度までが聞けるようになり、逆に中波放送は1100kHz~1600kHzに狭まった(調整すれば600kHz~1100kHzとかにもなる)。 AM放送はいくらでも聞けるラジオがあるのでこれのが面白い。設計上の19メーターバンド(15MHz付近)ではなく、22MB(13MHz付近)、25MB(11MHz付近)などにも調整はできそう。 →大国オリジナルを尊重して元に戻した。

調整箇所が分かりにくいので記録。周波数は MW,SW局発の範囲。AM局発が定石どおり上側ヘテロダインなのでSW局発は下側ヘテロダインにしたが、MWもSWもIFは共通で455kHzなので上でも下でも変わらない。SW同調はCもLもいまいち効きが良くなくてどこに合わせてもあまり変わらないので手間が無いのと、イメージ受信がしやすくて2倍おいしいかもしれない。MWバーアンテナは写真とは反対方向につけてアンテナコイルを外に出しやすくした。最終的には写真の位置より1.5cmほど右寄り。そこそこ調整が合うと市販のアナログ方式のラジオくらいの性能になってきた。短波はバンド幅が狭いので同調は容易。何を言っているのか判らない中国語の放送がロッドアンテナだけでもよく入る。

いろいろと難しくスーパーラジオの仕組みが分かってないと自力で完成できないあたりの作りごたえはある。 組立が簡単でトラッキング調整のし方が解るICスーパーラジオのキットはDSP方式IC使用のキットに押されて縮小方向。今どきのDSPラジオキットは表面実装パーツは取付済みであとは少量の部品と配線をはんだ付けしたら無調整で高性能なラジオが、はい完成っていうのは手軽に工作気分を味わえるけれど何となく味気ない。

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